青空からまん棒
私は洗濯が大好き。洗濯機が回っているのを見ると、ただそれだけで幸せ。二人家族だけど大体毎日洗濯する。朝になると家中から洗う物を見つけてきて、回す。晴れた洗濯日和には2回の時も。カーテンも毛布もドライ表示のあるものも、洗えるだろうものは洗ってしまう。大抵の汚れは水で落ちると私は信じているので、泡立つ洗剤はほとんど使わない。洗濯リングとアルカリウォッシュ、酸素系漂白剤を大さじ1杯入れて、短い30分コース(すすぎ1回)でささっと洗う。朝7時前に洗濯物を干すと、晴れた日には4階のベランダで風に吹かれて昼過ぎにからっと乾いてくれる。
洗濯機は日立の「からまん棒」。22年間ほとんど毎日使ってきた。それまでは二槽式の洗濯機で、初めての全自動・最新式がうれしかった。でもなぜからまん棒なのか、その存在意義が最初よくわからなかった。からまん棒がないほうが容積が増えてもっと洗えるんじゃないか?!からまんぼうといいつつ絡むこともあるじゃないの?!とも思った。そもそもこれは夫が花婿道具として買って持ってきたもので、私が選んで買ったわけじゃなかったから……。
時々不満に思い波風立てたこともあったように思う。でも22年間ちゃんと毎日動いて洗ってくれた。私の洗濯ニーズ(省洗剤・節水・アルカリ洗濯)に応えてくれた。兵庫から横浜、横浜から東京と計4回の引っ越しにもよく耐えた。
そのからまん棒が先週土曜日に突然壊れた。思えば新月。洗濯機の回りが力なくなり、脱水の回りも弱くなり、ほとんど脱水できなくなってしまった。仕方なく手で絞って干した。脱水機はすごいと改めて思った。
次の日もしかして直っているかもと、もう一度洗濯機を回してみたけれど……。
最後は静かに息絶えるような感じだった。よくやってくれたね、お疲れさま。やれやれ済んだね、と声をかけた。
新しい洗濯機が来る日の朝、からまん棒の本体をきれいに磨いた。
そこではっとした。本体右手、ダイヤルの横に「青空」と記してある。からまん棒のほんとの名前は「青空」だったのだ。22年間全然気づかなかった。「青空」という文字。
長いこと、どうもありがとう。青空=からまん棒。
シンプルで頼りがいのある、すごくいい洗濯機でした。最後の最後の大実感。(←もっとはやく気付けよ)
いなくなってますます懐かしいです。ほんとにどうもありがとう。
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