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2006.04.06

『袋小路の男』


袋小路の男

『袋小路の男』絲山 秋子著

あなたと出会ったのは高校一年生のとき。あなたは袋小路の奥の家に住んでいて、今はエグジット・ミュージックに勤めている。あなたとは出会ってから12年間ずっと恋人未満家族以上。かといって決して友達とは言わないし、決して友達ではない。あなたは誰とも一緒にしたくない特別な存在。

絲山 秋子さんの『袋小路の男』は、文章も描かれた世界もリアルでありながらべたべたしていなくて、私好みでしっくりきた。今の私はリアルだろうかべたべたしていないだろうかと自ら問い直しながら読んだ。思ったのは、私も袋小路のひとが好きだということ。そして私も袋小路のひとだということ。袋小路もいいものだと思う。追いつめたり追いつめられたりしない限り、出入り自由の心地よい空間だから。

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コメント

これは読んだことあるような・・・
いろいろ乱読してますので
記憶がはっきりしないノデ。

たしか男は文学賞を目指しているのでは?
違っていたら、すみません。

正直な、誇張のない、女の人の
自然な気持ちをあらわしているな、
と、好感もちました。

投稿: うみ | 2006.04.06 17:44

うみさん、おはようございます!
そう、たしか袋小路の男は作家志望。
袋小路の男の目指すものは一体何なのか。
やっぱり袋小路なのかもしれません。

女の人のクリアで自然な気持ちが描かれていました。
瞬間瞬間、迷いながらも思う気持ちには迷いがなかったです。
好感。私もそんな印象を持ちました。
きょうもよい一日を。ではまた!

投稿: chiiko(うみさんへ) | 2006.04.07 06:03

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