国立西洋美術館ふたたび
国立西洋美術館で開催中の「ドレスデン国立美術館展-世界の鏡」へ行ってきました。金曜日の午後、館内は絵を見る人で満ちみちていましたが、招待券だったので、おとなしく流れに乗ってささっと見てまわりました。絵だけかと思っていたら地球儀や天球儀、コンパス、三角定規、日時計、集光鏡など美しい道具類、陶器、工芸品も展示されていて、これは人類の愛と英知の結集展なのだと感激しました。
フェルメールの「窓辺で手紙を読む若い女」はじっくり鑑賞しました。この絵には、さまざまな秘密とドラマが隠され塗り込められているそうです。開け放たれた窓、窓ガラスに映る若い女性の顔、不自然な壁の空白、乱れたテーブル、緞帳のような分厚いカーテン。なかなか見通せない人間の心が、光と影で美しく表現された絵だと感じました。
常設展へも行きました。こちらはすきすきで、いつもの絵をゆっくり見て歩きました。前回常設展へ行ったのは今年1月16日、雨の寒い日でした。あの時も最後にモネの「睡蓮」に強く心惹かれましたが、今回もやはりそうでした。モネはこの絵を描いたとき、すでに20年近くも睡蓮を描きつづけていたそうです。私も20年も愛して書きつづければいつかモネの睡蓮のような言葉を書けるかもしれないと思いました。
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コメント
こんにちは。
「窓辺で手紙を読む若い女」を拝見しました。
作者だけがすべてを知っている秘密とドラマが隠されているんですね。
第三者は、レントゲンでそれを垣間見ることはできるけれど、秘密の本当の理由を知っているのはご本人だけなのですね。
その下にあるガニュメデスの絵は、小学生の頃読んだ本「星座と神話」の「わし座」の項に載っていました。
わし座の神話には「ゼウスの黒わしが美少年を連れ去った」と書いてあるのに、絵では全然美少年に見えないので子供心にすごく不思議でした。
今、その秘密が分かって、ちょっと感慨深いです。どうもありがとう。
今日の私のカードはアマゾナイト(忍耐)でした。chiikoさんのおっしゃるように、愛して長く続けることが大切ですね。
カードの意味が分かったような気がします。どうもありがとう。
投稿: ケララ | 2005.09.17 12:21
ケララさん、こんばんは!
人生は秘密とドラマに満ちた筋書きのあるドラマ。秘密の本当の理由はレントゲンですら見ることのできない深い深いところにあるのでしょうね。この絵を見ていると、心の奥底の深いところを見ているような気分になりました。
レンブラントの絵もとても強く心に残りました。ケララさんはわし座の神話としてこの絵の背景を知っていたんですね。すごい記憶力。謎が解けてよかったですね。
忍耐。愛していれば忍耐もつらくはありませんよね。それは平穏へ至る道。
ケララさん、明日は魚座の満月です。ゆっくりマイペースで満ちていきたいです。どうもありがとう。ではまた!
投稿: chiiko(ケララさんへ) | 2005.09.17 18:44