『新明解国語辞典』第六版
『新明解国語辞典』第六版(三省堂)を買いました。
辞書は今までよくひいてきたし、たくさん持っているけれど、最近はあまりひかなくなりました。大体はgoo辞書で済ませます。翻訳のためのインターネットリソースも役立ちます。
でも、手放せない辞書もあります。『新明解』です。コンパクトで賢くて頼もしい国語辞典。私は1989年発行第四版を愛用してきました。
これは多くの人が指摘することですが、初めて「動物園」の項を読んだとき、この辞書はすごいと直感しました。動物園ってせつないところだと思いました。第六版ではそのせつなさが少し緩和されています。
「捕らえて来た動物を、人工的環境と規則的な給餌とにより
野生から遊離し、動く標本として都人士に見せる、啓蒙を兼
ねた娯楽施設」
「恋愛」の項を読んだときも、恋愛ってリアルだなと思いました。第六版ではリアルさが緩和され、せつない感じになっています。
「特定の異性に対して他の全てを犠牲にしても悔い無いと
思い込むような愛情をいだき、常に相手のことを思っては、
二人だけでいたい、二人だけの世界を分かち合いたいと
願い、それがかなえられたと言っては喜び、ちょっとでも
疑念が生じれば不安になるといった状態に身を置くこと」
『新明解』は読んで感じて考える辞書と言えるかもしれません。
「新解さん新聞」というサイトも開設されていて、言葉についての情報がいろいろ載っています。
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コメント
おはようございます。
朝に訪れるのは初めてかな。
『新明解国語辞典』第六版、これは凄いですね。
まるで哲学書のような感じでもあります。
今朝はすがすがしい朝でした。
では、また。
投稿: アキラ | 2004.11.27 08:25
アキラさん、おはようございます!
朝の訪問ありがとうございます。
この辞書はほんとうにすごいと思います。
私、哲学書はあまり読まないので、
新明解を時々読んでは時々哲学してます。
私は今朝いつもより寝坊しました。
いつもとは違う太陽の位置、光の微妙な違いを感じました。
きょうもよい天気ですね。
J2はあるようですね。よい一日をお過ごしください。
では、また!
投稿: chiiko(アキラさんへ) | 2004.11.27 08:45
『新明解国語辞典』って数ある辞書の中でも特別の辞書のようですね。
第六版になったのを機に私も購入したいと思ってます。
chiikoさんの記事を見て手にするのが楽しみなってきました。
投稿: uota | 2004.11.27 14:53
uotaさん、こんにちは!
何だか特別の辞書のようです。
私はある方からこの辞書のすごさを教わって
それ以来、開くたびにすごい、すごいと思ってます。
今回の第六版、赤箱と白箱(特装版)と2種類あります。
私は赤色が好きなので、赤を選びました。
店頭で見て確かめてください。
きょうは訪問&コメントありがとうございます。
きょうの夕焼けもきれいでしたね。
では、また!
投稿: chiiko(uotaさんへ) | 2004.11.27 17:29
chiikoさん、こんばんは!
わたしも「新解さん」、愛用してきました。わたしは第三版でした。
例文の楽しさに惹かれてきましたが、「恋愛」や「動物園」などに見られる哲学的な解説は初めて知りました。辞書もじっくり読むと楽しいものですね。
教えていただき、ありがとうございました。
編集者の先輩には「そんな辞書使って…」と言われてしまったことがあるのですが、好きだからいいんだもん、と思っています。
『新解さんの謎』などの本もヒットしましたよね。
いつも隣に新解さん、です。
では、また!
投稿: ぽち | 2004.11.27 18:21
ぽちさん、こんばんは!
第三版愛用者なのですね。
以前はぼろぼろになるまで使い込んだ辞書もあったのですが、
最近はそういうことはなくなりました。ちょっと寂しいです。
でも、やっぱり今でもいつも隣に新解さん。
「そんな辞書使って…」という先輩のお言葉もあったのですね。私は新明解がとても好きです。
ぽちさんも新明解が好きだと知って、なんだかとてもうれしいです。
言葉の世界は奥が深いですよね。
私はいま、自分独自の用字を模索中です。
自分自身が心地よい言葉の使い方をしていきたいと思っています。
きょうは訪問&コメントありがとうございます。
では、また!
投稿: chiiko(ぽちさんへ) | 2004.11.27 20:15
こんばんは〜。自分は
第二版持ってました〜。
恋愛 「一組の男女が相互に相手にひかれ、ほかの異性をさしおいて最高の存在としてとらえ、毎日会わないではいられなくなること」とありました。第六版もすごいと思いましたが、二版も捨てたものではないと思いました。動物園は六版のほうが優れていると思いました。時代と共に微妙に変わっていくんでしょうか?
投稿: face | 2004.11.27 20:45
faceさん、こんばんは!
二版さんなんですね。
二版の恋愛もなんだかすごいですね。
四版も書いておきますね。
「特定の異性に特別の愛情をいだいて、二人だけで一緒に居たい、出来るなら合体したいという気持を持ちながら、それが、常にはかなえられないで、ひどく心を苦しめる・(まれにかなえられて歓喜する)状態」。
同じ言葉なのに、微妙に違いますね。まるで違うような気もします。言葉って不思議ですね。言葉も恋愛も生きているということなのかも。では、また!
投稿: chiiko(faceさんへ) | 2004.11.27 20:59
こんばんはっ。新解さん愛用してます。今手元にある新解さんはchiikoさんと同じ第4版ですが、確か実家には3版があった筈。いつかこっそり持って来ちゃおうかと思ってます。
最近のヒットは
「大人」おとな
一人前に成人した人。[自覚・自活能力も持ち、社会の裏表も少しずつ分かりかけて来た意味で言う]
う~ん、ただぼーっと歳とれば大人ってわけじゃないんだねえ。ちゃんと条件付き。裏表が分かりかけていないといけない・・う~ん。
投稿: sou | 2004.11.28 00:57
souさん、おはようございますっ!
四版さんなんですね。
版によって随分と語釈が違うことがわかってきましたよね。
私ももっとほかの版が読みたくなってきました。
「大人」私はこの語釈は初めて読みました。
「分かりかけて来た」というところが目からうろこですね。
大人というのは、ある状態、ある過程のことなのかも。
私、いつまでも自分が子供だと思って、大人じゃない感覚でいたんですけど、最近は、やっぱり私も大人になってしまったのかなということに気づきました。ちょっと悲しいです。う~ん。
きょうは訪問&コメントありがとうございます。
きょうも晴れてます。よい一日をお過ごしください。
素敵な空に出会えるとよいですね。では、また!
投稿: chiiko(souさんへ) | 2004.11.28 07:19
ただいま~。
わたしも持っている辞書を調べてみたら『新明解国語辞典』
第五版でした。
たった1版の違いでも「恋愛」の内容がだいぶん違っていますね。これはわたしは、いいことかも?って思います。
言葉の意味って、時の流れとともに変わるし、いまも変わり続けている気がしますから。
だからもっとめんどくさがらないで、辞書をマメに調べるようにしたいです。どーも「ま、いいや。いつか調べよう!」って、そのままにすること多いですから。
富士の満月、とても明るく感じました。朝方になると月が大きく感じるのはなぜでしょうか。目で見てると、確信してそう思ってしまうのですが、カメラで撮るとやはり同じ大きさなのです。やっっぱり科学は正直なのですね。わは。
ではまた。
投稿: zuzu | 2004.11.28 10:08
こんにちは。
新明解が面白いと言い始めたのは赤瀬川原平で「新解さんの謎」と言う本が最初だと思っていたのですが、
最近はまた別の人が新しい企画をやっているみたいですね。
なんだか「読み物」として定着しつつある気がします。
ボクは4版ユーザーですが、新語が増えているみたいだし、
お金に余裕があるときに買おうかなと思っています。
癒し、愉快犯、村興しにどんな解説がついてるのか気になるところです。
投稿: nobuta | 2004.11.28 12:16
zuzuさん、お帰りなさい。
zuzuさんは五版さんなんですね。
私は時々辞書をひきます。
例えばブログで記事を書くときとか
短歌や詩を書くときとか、この言葉を人はどういうふうに使うのだろうかとか、私の言葉の使い方は正しいのだろうかとか。
自分だけで思い込んでいる場合もあって、それはそれで大切にしたいけれども、確認することで、その言葉がより鮮明になることがあります。
富士の満月を見られたのですね。よかったですね。
今朝、私も朝方の月を見ました。
東に朝焼け、西に満ちた月
とてもすばらしい光景でした。
記事も拝見させていただきますね。
では、また!
投稿: chiiko(zuzuさんへ) | 2004.11.28 16:26
nobutaさん、こんにちは!
私は赤瀬川さんのその本はまだ読んでいないのですが、
読んでみたいと思います。
この新明解に対しては、皆さん、いろいろ熱い思いを
持っているようですね。
そういう辞書に私も出会えてよかったと思います。
四版さんなんですね。同じ方に出会えてうれしいです。
「動物園」、悲しいですよね。悲しすぎて記事では書けませんでした。
nobutaさんが挙げた3つの言葉、今、読んでみました。
私は特にビビっとはきませんでした。
nobutaさんも店頭で読んでみてくださいね。
きょうは訪問&コメントありがとうございます。
では、また!
投稿: chiiko(nobutaさんへ) | 2004.11.28 16:33
【恋愛】男女間の、恋したう愛情。こい。
【大人】一人前に成人した人。老成していること。(子供が)おとなしいこと。静かにしていること。
(※いずれも「岩波国語辞典第四版」より抜粋 ママではありません)
ボクが職場に置いている辞書は「岩波国語辞典第四版」(86年10月発行)
こうやって較べてみると 面白くもなんともないですね
この辞書は就職してしばらくして
いつも辞書をお借りしていた職場の先輩から
「辞書ぐらい自前で自分の机に揃えとけ!」と一喝され
何も考えずに買ったものです
今回のchiikoさんのお話しは“目からウロコ”です
改めて日本語の面白さと 発想の豊かさを感じました
また“辞書を読む”という面白さを教えていただきました
こうなると
『新明解国語辞典』第六版で“恋・こい”が
どのように表現されているのか 知りたくなりますね
そう言えば 高校のころ「英々辞典」なる存在を知り
それで動物の名前を調べて悦に入ったことがありました...
で
嬉しくなって このお話しを
自分の日記で紹介させていただきました
事後承認になって恐縮ですが ご了承くださいね
投稿: 杭州 | 2004.12.04 09:56
杭州さん、こんにちは!
私もその「岩波国語辞典」を持っています。
私が「新明解」の前に使っていた辞書です。
併用してました。岩波は岩波で的確で優れているなと思います。でも、やっぱり読む辞書となると新明解です。
「恋」については四版では、ただ「恋愛」とだけであったのが六版では詳しく語釈が載っています。
「恋愛」と似ていますが、書いておきますね。
「特定の異性に深い愛情を抱き、その存在が身近に感じられるときは、他のすべてを犠牲にしても惜しくないほどの満足感に酔って心が高揚する一方、破局を恐れての不安と焦燥に駆られる心理状態」とあります。
英々辞典もおもしろい世界がありますよね。
私も時々ひいてました。今はあまりひかないかな。
私の記事を紹介していただいてありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。では、また!
投稿: chiiko(杭州さんへ) | 2004.12.04 16:59