ペースメーカーは昨年の覇者
きのう別府大分毎日マラソンを見た。
意外なことに最後まではらはらどきどきの展開となり、スタートからゴールまでテレビ中継に目が釘付けだった。
今大会はアテネオリンピックの選考対象レースではなく、当然、国内出場選手も地味、海外招待選手も目立った選手はいなかった。
何の期待もなく日曜の午後、ぼぉーとマラソンを見始めた私。
レース直前・直後には「旭化成の三木選手に注目!」とかいって放映するTBSは騒いでいたけど、レース前半に早々と三木選手がリタイアすると、今度はマラソン初挑戦の徳永選手に焦点を合わせて、「木村拓哉を彷彿とする甘いマスク」とかいって紹介を始めた。
何よりおもしろかったのは、今大会のペースメーカー2人のうち1人が去年の優勝者ラマダーニ(タンザニア)選手だったということ。
普通、そういう人をペースメーカーにはしないと思うんだけど、どうしてこんなことになっちゃったんだろう。
さらにおもしろいことに、普通、ペースメーカーというのは25キロとか30キロでさりげなくレースをやめるのに、ラマダーニ選手は40キロ近くまで先頭を走り続け、ほとんど優勝モードで走っていた。
そして、40キロ近くに突然、走るのをやめてしまった……。
彼としてはいい走りができていたし自分より先に行く選手もいないし、優勝したかったんじゃないかな。
別に故障したようでもないしアクシデントというわけでもなさそうだった。多分コーチに、もう走るのをやめなさいとか言われたのかもしれない。
ペースメーカーが優勝するわけにもいかないし、いろいろな事情があったのだと思う。
そこで急展開、それまでピッチ走法で地道に走っていた武田選手が2位から1位へ、そして途中までラマダーニ選手とトップ争いを続けていた徳永選手も3位から2位となり、そのまま一般参加の日本人選手が1位、2位でゴールテープを切ることになった。
何か後味が悪いような、いいような、不思議なレースとなった。
マラソンって、本当何が起こるかわからない。42.195キロ走ってこそのマラソン。人生そのものという感じ。
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コメント
もしかしたら去年はペースメーカーのまま勝っちゃったのかもしれませんね。
投稿: tosa | 2006.11.19 14:35
tosaさん、はじめまして。tosaさんの見方もあるかもしれませんね。新しい考えにはっとしました。
投稿: chiiko(tosaさんへ) | 2006.11.20 06:45